鳥はなぜ発展しないのかの巻 次の日 前の日
 
その日、私は、鳥がなぜ発展しないのかをはっきり知るにいたった。 それは、次のようないきさつである。

よく言われるが、ヨーロッパの雀は人間をおそれず、大胆で生意気である。

奴らは、私のワッフルを狙っていた。


ある一匹が一切れをくわえて飛んで行った。


ヨロヨロ飛んでいる。欲張りめ。自分の体重より重いものを取って行くとは。


案の定、奴は、ワッフルを落としてしまった。


それを見ていた仲間たちは、群がり、激しく取り合った。

どう見ても、みんなで仲良く分けられる分量である。なぜ、分け合おうとしないのだ?


それを一部始終見ていたカラスは、横からひょいと、持って行っていった。

雀たちは、結局、ワッフルにありつけなかったとさ。